今の会社に大きな不満があるわけではない。人間関係も悪くない。仕事にもやりがいはある。

だから、転職を決めているわけではない。
それでも、「自分の市場価値だけは知っておきたい」と考える方が、年々増えています。実は、その感覚はとても大切なことです。

「今の会社での評価」と「市場での評価」は同じではありません

毎年昇給している。資格も評価されている。会社から頼りにされている。

それは、とても良いことですが、その評価はあくまで「今の会社での評価」です。市場全体では、もっと高く評価される経験を持っている可能性を、見落としていませんか?

逆に、「今の待遇が普通だ」と思っていたら、実は同じ経験で年収が100万円以上違う会社があるかもしれません。

どちらが正しいという話ではありませんが、比較しなければ、自分の現在地は分からないということです。

市場価値を知ることは、「転職活動」ではありません

転職と聞くと、「会社を辞める前提」と考えてしまう方がいます。
でも、市場価値を知ることは、それとは少し違います。

自分にはどんな会社から声がかかるのか。
今の経験は、どんな業界で評価されるのか。
もし転職するとしたら、どんな選択肢があるのか。

それを知るだけです。
実際に話を聞いた結果、「やっぱり今の会社が一番いい」と納得して働き続ける方もいます。
その選択も、とても価値があります。
知らずに残ることと、知った上で残ることは、まったく違うからです。

「まだ転職しない人」ほど、良い転職をしています

不思議なことに、転職を急いでいる人よりも、「良い会社があれば考えたい」という方のほうが、結果的に良い転職をしているケースが多いんです。

理由はシンプルで「焦っていない」からです。

給与だけで決めない。休日だけで決めない。

本当に自分に合う会社を比較できる選択肢がある状態だからこそ、冷静に判断できます。

「今の会社を辞めたい」ではなく、「もっと良い環境があるなら知りたい」。そのくらいの温度感が、一番失敗しにくいのかもしれません。

選択肢を持っている人は、仕事に余裕が生まれる

市場価値を知ると、不思議と仕事への向き合い方も変わります。「今の会社しかない」と思っている人は、小さな不満も我慢しがちです。でも、「自分を評価してくれる会社は他にもある」と知っている人は、必要以上に不安になりません。だから、今の会社でも落ち着いて仕事ができます。

転職するためではなく、安心して働き続けるために、自分の価値を知っている。そんな技術者は、長く活躍できそうです。

一番もったいないのは、「知らないまま働き続けること」

電気主任技術者の需要は高いと言われています。でも、その恩恵を受けられるかどうかは、自分の市場価値を知っているかどうかで大きく変わります。

転職の相談に来られる方の多くも、「まずは話だけ聞いてみたい」というところから始まります。そして、「こんな環境があるんですね」「自分の経験でも評価されるんですね」と驚かれることが少なくありません。

転職するかどうかは、そのあとで考えれば十分です。
今の会社に残るという選択も、もちろんあります。
でも、その選択をより納得のいくものにするためにも、一度だけ市場を知ってみてください。