AIが文章を書き、図面を読み取り、会議の議事録まで作る時代になりました。「そのうち設備管理の仕事もAIに置き換わるのでは。」そんな不安を感じたことがある人もいるかもしれません。でも、実際に現場を知っている人ほど、その答えは少し違うと感じています。
AIは確かに便利ですが、設備を止められない現場では、最後に判断するのは今も人です。そして、この先10年で価値が高まるのも、「判断できる人」だと言われています。今日は電気主任技術者がこれから「無くなりにくい」職業だということをお伝えできればと思います。
AIが得意なのは「答えを出すこと」。現場が求めるのは「判断すること」
AIは膨大な情報を整理できます。点検記録を分析することもできますし、異常値を検知することも得意です。ただ、「この設備は今すぐ止めるべきか」「もう少し運転を続けても安全か」「現場全体への影響を考えると、どの順番で対応するべきか」といった判断は難しいです。それはどうしてかというと、その判断が設備の状態だけでは決まらないからです。
設備の年数、運転状況、過去のトラブル、現場の事情、安全性。これらの情報を総合的に見て判断するのは、現場を知る技術者の役目です。責任が大きな仕事は、AIが増えるほど、この判断力の価値はむしろ高まっていくのです。
「設備を見る力」が、市場価値を左右する時代になる
これまでは、「資格を持っていること」が評価の中心でした。もちろん今でも資格は重要ですが、最近はちょっと時流が変わってきています。
AI時代、企業が採用で見ているのは、その資格を使って何を経験してきたかです。大規模な受変電設備を担当した経験。トラブルを未然に防いだ経験。設備更新や改善提案に関わった経験。こうした経験は、AIでは代替できません。同じ電気主任技術者でも、市場価値に差がつくのは、資格ではなく経験の中身なのです。

これから増える仕事は、「設備を守る仕事」
生成AIの普及で、データセンターは全国で建設が進んでいます。再生可能エネルギーや蓄電池(BESS)の導入も加速していますし、「大量の電力を安定して供給する設備」が増え続けています。
設備が増えれば、それを安全に運用する技術者も必要になりますし、AIは設備を動かせても、設備そのものを維持することはできません。だからこそ、電気主任技術者の役割は、これからさらに重要になっていくと考えられています。
今の会社で、その経験は積めていますか?
少しだけ考えてみてください。今担当している設備は、5年後、10年後の市場でも評価される経験でしょうか。毎日同じ点検だけを繰り返している。設備更新の経験がない。改善提案に関わる機会も少ない。
もしそうだとしたら、AIに仕事を奪われる心配をする前に、「市場価値が伸びる経験を積めているか」を考えたほうが大切かもしれません。資格は変わらなくても、経験する現場が変われば、技術者としての価値は大きく変わります。

AI時代だからこそ、経験が武器になる
AIは、技術者の仕事を奪う存在ではありません。むしろ、技術者が判断に集中できるよう支える存在になっていくでしょう。そのとき必要になるのは、「現場を知っている人」です。
リエネ・エナジーでは、今後の市場価値を高めるための経験を積むことができます。転職を急ぐ必要はありません。ただ、これから10年先も必要とされる技術者になるために、今の環境でその経験が積めるのか。一度考えてみることは、きっと将来の選択肢を広げるきっかけになるはずです。
